「薬食同源」=「食は命なり」
八字命理学は、東洋の中医学と同じく陰陽五行を基礎理論とし、人の命運を詳らかに察すると共に造命開運・立命、趨吉避凶・転禍為福のための方途を助言する人間学です。人は常に心身共に健康でなければ、喜怒哀楽を伴う人生で、より良い人生を全うすることができません。心身の健康を維持・増進することは、幸福な人生を歩むための第一条件であります。
中医学では、古くから予防を重視して来ています。《中国古代の医学書『内経(だいけい)』には「治未病」の言葉があり、古くから予防の思想があって「防患於未然(患う前に、未然に防ぐ)」を強調している。・・・「治未病」には、発病していないときに予防する意味と、発病したものが進行しないようにする二つの意味が込められている。》(『全訳中医基礎理論』(戴毅監修、淺野周翻訳)と説かれています。また、病気を治療する「薬」も日常の「食」もその源は同じという「薬食同源」(日本では新居裕久医学博士が「医食同源」と呼称された。)が言われています。病気しない健康な身体をつくる根本は「食」にあるという考えです。
改めて申し上げるまでもなく、「食」は命運を左右します。命理学の大切な責務のひとつは、未病体を既病体にさせないため、日常における食生活に適切な助言ができることです。真の命理学を志す方々は、薬食同源=医食同源、陰陽五行論に基づく薬膳料理 / 食養生の献立などを学んでいっていただきたいものです。
現在の日本でも漢方の薬膳料理、食養生などの考え方を採り入れた病気や老化を予防するための献立・調理法が研究開発されています。
2019年5月から川崎・名古屋で開催予定の「八字命理学初級講座」で薬膳に関する講義の特別講師をお願いした管理栄養士・鈴鹿医療科学大学非常勤講師の五十嵐桂葉(けいは)先生は長年にわたり「旬の食材で薬膳を家庭に」をテーマに薬膳理論に取り組まれております。
五十嵐桂葉先生の著書「介護に役立つヘルシー献立100選」(中央法規出版)をベースに薬膳理論に視点を当て、未病・予防の観点から旬の食材を利用した季節の家庭薬膳メニューを考える」をテーマに研究した冊子「和んぷれーと」(農林水産省東海農政局編集)を、川崎・名古屋の初級講座を受講される方々には講義用テキストとして無料で配布いたしますので、是非ご一読ください。
近年は、病院以外にも毛髪を送るだけで検査、必要な栄養素を提示してくれる研究機関などもあり、専門的な内容を手軽にわかりやすく、手に入れる事も出来ますので、それらを元に八字命理学、及び陰陽五行論に基づく薬膳料理を学んでいただけると思います。
「和んぷれーと」のご紹介
旬の食材で"薬膳"を家庭に
地産地消を目指す目的で検討した献立を紹介しています。
原本のメニューは、"管理栄養士がすすめる「介護に役立つヘルシー献立100選」"(中央法規出版2001年-2008年出版本を参照)を基本ベースに、薬膳理論に視点を当て研究した冊子です。近代栄養理論に適合した四季メニューは、薬膳の三大栄養素と同じく、6つの基礎食品に当てはまることを明確に表しております。季節食品中に利用すれば、薬膳理論への適合性が極めて高いことがお分かりいただけるでしょう。
農林水産省の「地産地消運動」に力点を注いだものが、薬膳理論の分野にも生かされておりますので、平成29年度発行の「和んぷれーと」を参考にしつつ、日常食を健康生活に役立てていただければ、大変光栄です。
-五十嵐桂葉-
尚、八字命理学初級講座を受講されない方で、「和んぷれーと」に関心のある方は、東海農政局にて無料で配布されておりますので、詳細はそちらにお問い合わせください。
農林水産省東海農政局『和んぷれーと』